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表面処理の種類

錫めっき(半光沢)

錫は古くからよく知られている馴染み深い金属材料の一つである。鉄板上の溶融錫めっきはブリキの名称で知られている。鉛との合金は”はんだ”として金属の接合に不可欠の材料であり、古くから利用されてきた。
錫は融点が231.9℃と低く、比較的柔らかい金属で延展性に富み、有機酸にはほとんど溶けない性質をもっていて、それらの特性を活かした形で古くから盛んに利用されてきたのである。
めっきとしての利用法も、析出皮膜のこうした性質を利用しており、下表のように大別される。

特   性適 用 分 野
有機酸に対する安定性を生かした分野食器具類
温水器ヒ一夕ー
柔軟性,潤滑性を生かした分野各種機械の軸受部品
摺動部品
鉄鋼の窒化防止
ハンダ付け性,電気的特性を生かした分野電子部品
半導体部品
機構部品

特に近年、エレクトロニクスの急速な進展に伴い、電子部品への利用が活発化し、めっき浴の改良もあって、金属基体のみならずセラミックス基体ヤプラスチックス基体にも広く利用されている。反面、電子部品への利用においては、めっき膜に発生するヒゲ状の単結晶であるウイスカーの危険性があるため、さまざまな抑制策が検討あるいは実用化されている。
またEUのRoHS指令により、EUにおいて2006年7月1日からPbの使用が禁止されることを受け、従来のSn-Pbはんだめっきに代わるPbフリーはんだめっきとして、特にチップ部品やコネクタ部品では 錫めっきが再び見直され始めている。

錫めっきの物性

(1)硬度

皮膜硬度は添加剤やめっき条件によって変化するが、一つの目安を下表に示した。

めっき種類硬度(Hv)
光沢錫(強酸浴)40~60
無光沢錫(強酸浴)5~8
無光沢錫 (アルカリ浴)3~4
半光沢錫(中性浴)10~15
光沢錫(中性浴)30~50

(2)はんだ付け性

JIS規格に基づくはんだ濡れ性の試験結果では、無光沢錫より光沢錫の方が濡れ性は良好で、めっき直後では後者は90~95%(最良)、150℃、16時間後でも70~80%(良)となっている。

(3)耐食性

フェロキシル試験によるピンホール数の測定結果では、無光沢錫より光沢錫の方が耐食性が良好で、膜厚が5m以上の光沢錫ではピンホールがほとんど見当たらない。

錫めっきでの留意点

(1)変色防止

錫めっきでも、中性浴からの半光沢めっき、光沢めっきは特に後処理としての変色防止を行なわなくても変色しないが、酸性浴やアルカリ浴からのめっきは、第三リン酸ソーダ溶液に受漬して変色防止処理を行う必要がある。

(2)ウイスカー

錫めっきを電子部品や半導体部品に利用する場合、めっき後、時間経過とともに皮膜中の応力(圧縮応力)が駆動力となって、錫の単結晶がヒゲ状に成長することがあり、これをウイスカーと呼んでいる。
ショートなどのトラブルの原因となるため、それらの部品への適用に際しては、ウイスカー発生を抑制する対策を講じる必要がある。

※具体的なウイスカー防止対策
  イ)下地にニッケルめっき(0.2μm以上)を施す。
  ロ)めっき後に加熱処理(リフロー;150℃、1時間)を行なう。
  ハ)めっき後に酸化防止処理(200℃、1時間加熱)を行なう。
  ニ)無光沢めっき、結晶粒度は大きなもの。
  ホ)めっき前の加熱処理による素材の応力横和。

(06版電気めっきガイド:全国鍍金工業組合連合会より)

メッキ名称錫めっき(半光沢)
他の呼び名Snメッキ
対応規格MIL-T-10727 C
特 性
装飾 熱的特性耐熱性 
防錆・防食熱吸収性 
耐摩擦特性熱伝導性 
機械的特性硬度 熱反射性 
潤滑性物理的特性ハンダ付け性
寸法精度 ボンディング性
肉盛り性 多孔性 
型離れ性 非粘着性 
低摩擦係数 接着性 
二次加工性 密着性 
馴染化学的特性耐薬品性 
電気的特性電導性汚染防止 
高周波特性 抗菌性 
磁性 耐刷性 
低接触抵抗 その他海水腐食防止 
抵抗特性 写実・再現性 
光学的特性反射防止性  
光選択吸収性 
光反射性 
耐候性 
基 材
アルミ
マグネシウム合金
SS
SUS
チタン 

処理事例

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